特許技術バイオプロテクト技術

バイオプロテクト技術は最新のバイオ技術と防菌(プロテクト)技術が一つになった『空間微生物を制御する技術』で、2011年に特許を正式に取得※したまったく新しい建築工法です。

※特許は特許庁の厳正な審査を受けて新規性が認めらた場合に限り特許番号が付与され、正式に登録されます。特許申請のみの製品等にも出願番号や公開番号が付与されますが正式な特許番号とは異なりますのでご注意ください。※バイオプロテクト技術の特許番号は第4743334号です。

技術的背景

生活の場である家などの建物は、外の世界から私たちの財産や生活を守る役割があります。雨、風だけでなく、カビ、ウイルスなどの病原菌の侵入を建物が防いでくれることで、私たちは健康に生活することができます。

このような被害をもたらす現象を防いでくれる製品の中で、病原菌を防いでくれる製品のことを防菌製品と呼んでいます。建物は防波堤となって病原菌の侵入を防いでいる一番外側の防菌製品ということになります。
しかし、建物は完全に外界から隔離されているわけではないので、隙間を通じて病原菌も屋内に侵入してくることになります。

侵入リスクへの対処法

私たちが屋内外を行き来すると、病原菌も一緒に侵入してきます。このようにして侵入してきた病原菌は、食品を腐敗させたり、私たちの健康を害すような微生物リスクとなることがあります。

通常、このような微生物が悪さをすることはありません。ですが、中には危険性の高いものもあるので、私たちは抗菌グッズや除菌グッズを使って防菌しようとします。このような防菌グッズにはアルコールや殺菌剤のような消耗品から空気清浄機のような機械的な防菌まで多くの種類があります。しかし、薬剤による防菌が耐性菌を生むなどの弊害もあり、一つの方法だけに頼るのではなく、複数の技術や製品を組み合わせて使用することで効果的な防菌が可能になります。

迫りくる微生物リスク

屋外からの微生物の侵入を未然に防いでくれる『屋外防菌』と、侵入してしまった微生物に対処する『屋内防菌』によって、基本的にはほとんどの微生物リスクを取り除くことができます。しかし、どれだけ対処をしても食品は必ず腐りますし、風邪も引きます。殺菌や抗菌などが完璧な技術であればこのような問題は起きないはずですが、微生物リスクがゼロになることはありません。

実は微生物リスクが無くならないのは防菌への対処法そのものに原因があります。
防菌をして微生物を一時的に除菌したとしても空間内から微生物がいなくなることはないので、すぐに空間は別の微生物で満たされてしまいます。いなくなった分、新たに呼び込んでしまうわけです。さらに屋内外だけではなく上図の【?】部分からの影響も考えなければなりません。天井や壁、床が新たな微生物リスクとなる可能性があるのです。

製品への雑菌混入は防げない?

製品が製造されてから時間がたつとどんな製品であっても次第に微生物によって汚染されていきます。これが第3の微生物リスクになっています。さらに製品に製造段階で雑菌が混入し、それが新たな微生物リスクを生み出していることも分かってきています。

イメージ図のように製品製造時にほとんどの製品に雑菌が混入します。食品は加熱等の方法で雑菌を殺して繁殖を抑制しますが、それは食品に少なからず雑菌が混入する可能性があるためであって、予防的に防菌を行っているわけです。さらに、あらゆる防菌技術を駆使したとしても、製品に『雑菌が混入した事実』を消すことはできません。この事実がある限り製品から微生物リスクを取り除くことはできないのです。

雑菌混入製品の影響

では雑菌が混入した製品はどのような微生物リスクになるのでしょうか?

微生物リスクを検証するために行った実験では、通常のコンクリート構造物の中に食品を放置すると時間の経過とともに食品はどんどん腐敗してしまいます。一方、私たちが開発した新しいバイオ技術で処理されたコンクリート構造物では食品は腐敗することなく、そのままの状態で保存されていました。食品が腐敗してしまった環境と腐敗しなかった環境は、構造物の作り方は全く同じで、違いというと原料のほんの一部が異なるだけです。それだけの違いで食品の劣化に大きな影響を与えていました。

そのような腐敗しにくい環境を作り出しているのが微生物です。味噌や醤油などの発酵食品を作る工場のように、環境中に良い微生物がまんべんなく広がることで、自然とよい環境が整うことになります。このような場所では原料をおいておくだけでも発酵してしまいます。そして発酵して味噌や醤油になってしまうと、たとえ殺菌したとしても微生物の影響を簡単に取り除くことは簡単にはできません。

工業製品でも同じで、その内部を肉眼で確認することはできませんが、製品のどこかに微生物が存在した痕跡が残っており、例え微生物が製品中で死滅していたとしても、何かしらの形で痕跡の影響が出るために、悪い微生物が混入すれば食品を腐敗させる製品になり、良い微生物が混入すれば腐敗させない製品になるものと考えられます。

バイオプロテクト技術

このような微生物の性質を応用したのが私たちが作り上げたバイオプロテクト技術です。製品から雑菌混入の影響を取り除く方法として、雑菌抑制に効果のある乳酸菌などの発酵菌を製品に封入して、雑菌の影響を打ち消すことに成功しました。

バイオプロテクト技術の原理

バイオプロテクト技術は微生物リスクを著しく減少させることができます。ただし、微生物を殺菌するのではなく、抗菌するのでもなく、静菌するわけでもありません。バイオプロテクト技術は微生物を制御する技術であり、これまでの防菌技術とは異なる原理で微生物リスクを減らすことを可能にします。

生物抑制防菌技術

  • ① 滅菌(消滅)
  • ② 殺菌(活動停止)
  • ③ 抗菌(増殖阻止)
  • ④ 静菌(発育・増殖抑制)
  • ※防菌力の強さ
    ① > ② > ③ > ④

生物活性防菌技術

  • 制菌(発生生物制御)
  •  ↓
  • bio-protect

 

 

バイオプロテクト技術は、バイオ技術を用いた生物活性効果を応用することで、バイオプロテクト技術を施された環境内で発生する生物の種類に変化を与えます。変化は私たちに都合の良い微生物を誘導することを可能とし、結果として保存性向上などの成果を得ることを可能にします。

全ての環境において食品分解は基本同じ方向に進みますが、バイオプロテクト技術は分解の進路を切り替えることで、食品が分解してしまうまでの期間を長くします。

技術の可能性と課題

バイオプロテクト技術はあらゆる分野や環境に応用が可能です。ただし万能というわけではありません。バイオプロテクト技術の使用目的は食品などを少しでも健全な状態に保つことであって殺菌技術とは違います。微生物の活動を完全に止めようとしているわけではなく、微生物をコントロールして食品などの分解経路を変え、有機物が水や空気に還るまでの時間を長引かせることで、食品の保存性を高めることができる技術で、私たちが空間内の微生物とうまく付き合うために生まれた新しい防菌技術といえます。

なお、バイオプロテクト技術によって通常と異なる経路で分解が進んでいたとしても、条件次第では元の経路に戻ることもあります。防菌技術に完璧なものはありませんので、それぞれの技術や製品をうまく組み合わせて、目的の効果を実現することが一番正しい防菌法といえます。防菌技術については専門家の意見も分かれるところですので、お客様で一度お試し頂くか、専門家の意見を聞いた上でご検討頂くことをお勧め致します。

バイオプロテクト技術を応用したエアプラスの住まいについてはお近くの加盟店へお問い合わせください。

エアプラス加盟店 https://www.airplus.club/member/